header

        婚約者を診断して欲しいと頼んできた男性のケース
2016.07.25
色彩心理診断を依頼される方は、さまざまな事情を抱えて私のところにいらっしゃいます。
ビジネス上の相談をされたい方、人生の岐路に立っており選択を迷われている方、人間関係に悩んでいる方……。
ですが、時にはテーマパークのアトラクションを楽しむ感覚で、気軽に診断を頼んでこられる方もいらっしゃいます。

遊び半分……とまでは言いませんが、軽い感覚で依頼してこられるのは、なぜかたいてい男性です。女性の場合は、診断を気軽に楽しむという姿勢はな く、診断を受けるときも診断結果を聞く時も、真摯な姿勢で受け止める方がほとんどです。

だいぶ前のことになりますが、「婚約者の誕生日に、色彩心理診断をプレゼントしたい」と、頼んでこられた33歳の鈴木さん(仮名)という会社員の 男性がいました。 約500枚のカードを使用する本格的な診断は、けっこうシビアな結果が出ますので、遊び感覚で試すようなものではありません。ところがその方のお 話を伺うと、どうやら色彩心理診断を「占い」と同じように捉えていらっしゃるようです。

私は、鈴木さんに、色彩心理診断とはどういうものか……をお話しました。 そして、「RAYS色彩心理診断は、プレゼントにするような内容のものではありません。時には深刻な結果につながることもあります。占いではない のですから、もしアトラクション的なものをお考えなら、他を探されてはいかがですか?」と、ご依頼をお断りしたのです。

ところがその男性は、「ありきたりのものでは、つまらないんです。色彩心理診断というのは珍しいので、どうしてもそちらにお願いしたいんです」と あきらめませんでした。 その方は、私の知り合いの紹介でしたので、お断りすることもできず……結局受けることになってしまったのです。

後日、鈴木さんは、婚約者だという29歳の洋子さん(仮名)とご一緒に、私の事務所を訪れました。二人の交際は長く、つい最近、結婚の約束を交わ されたとのことでした。
「長年つき合っているので、お互いのことはよくわかっているんだけど、もし何か新しいことがわかったら、面白いかな……と思って。彼女のことをよ り理解するのが、僕の愛情なんです。彼女にも僕のことをよく理解して欲しいし……」

楽しそうに語る彼に比べ、私には、彼女の方はこの診断をうけることに、あまり気が進んでいないような印象を受けました。ただ、あまり気が進まなく とも、彼がプレゼントだと言えば、女性は断れないものです。また、これが彼の思いやりから出た行動であれば、なおさら逆らえるはずはありません。

鈴木さんのご依頼は、まず二人の基本的な性格を診断した上で、相性も見て欲しい……ということでした。 実は私には、このカップルの会話やたたずまいを見るだけで、診断するまでもなく、二人の将来が見えるような気がしました。 二人のよい関係を維持するには、男性の甘えを許し、女性が頑張らなければならないのではないか、女性の負担が大きいのではないか……と感じてし まったのです。

そして、診断はその通りの結果を示していました。 むしろ私が想像する以上に、この二人の診断結果には、大きな心配の種が示されていたのです。

婚約者

33歳の会社員の鈴木さん(仮名)と、婚約者の洋子さん(仮名)は、美男美女のカップルで、一見、大変お似合いのふたりに思えました。 結婚を控えた方が、あえて相性診断を求められる理由は、「ふたりは大変相性がよく神様が決めた運命の相手」ということを、確認したいためなのかも しれません。(私個人は「運命の相手」などは存在せず、人間関係は、忍耐と努力で築くもの……と思っていますが)

約500枚の色カードを使用した心理診断は、被験者の方が想像する以上にシビアな結果をもたらすことがあります。鈴木さんと、婚約者の洋子さんの ケースもそうでした。
おふたりはカードを並べ終え、鈴木さんは期待に満ちた目で、私の診断結果を待っていました。
彼は、悪い結果が出るとは、想像もしていないようです。

一方の洋子さんは、私の神妙な様子を早くから察知し、微かに不安を感じているようでした。 「どうぞ、何でも遠慮なくおっしゃってください。悪い内容でも平気ですよ」 カードを眺め、なかなか話しださない私の様子に、さすがに何かを感じた鈴木さんが、先を促します。
「少々お話しづらい内容もありますが、おふたりの将来のために、今わかることを正直にお伝えします」と、私は言いました。

鈴木さんは、サービス精神が旺盛で明るく楽しく、多くの人に好感を持たれる可愛らしい印象の方です。ただし、大変甘えん坊で依頼心が強く、わがま まな点が目立ちます。
洋子さんのほうは心根が優しく、争いを好まず真面目。料理や家事も得意のようで、鈴木さんにとっては、理想的な結婚相手に思えるかもしれません。

ただ、表面には現れていませんが、洋子さんには、大変頑固で融通がきかない面がありました。
おそらく家庭環境や親の教育に起因するものですが、幼い頃から他者に対して自分を強く主張したり、わがままを言ったりすることができないようで す。
洋子さんは一見、穏やかでそつがないのですが、実は激しい感情も秘めており、嫌なこと不快なことは口に出さずに自分の中に溜め込むタイプでした。

鈴木さんは、そんな洋子さんを「彼女は大人だから」と表現します。
ですが、彼は彼女のことを、何もわかっていないのではないかと思います。
鈴木さんの大いなる誤解、あるいは希望的観測による洋子さん像が、昔から出来上がっていて、今さらその形を崩すことができない……というのが今の 洋子さんでした。 そしておふたりの関係は、常に鈴木さんが洋子さんを一方的に引っ張っていく……という形で成り立っていました。

ふたりが置いたカードには、その他にも気になる点がいくつもありました。 鈴木さんは、33歳の現在も両親に経済的に依存している様子が伺え、また相当甘やかされている実態が見えました。 さらに鈴木さんは、人に物を借りても返さない、時間に遅れても気にならない……というルーズな面が目立ちます。

サービス精神が旺盛で、パーティやお祭りが大好きで、人に好かれる可愛らしい性格ですが、結婚相手として考えると多くの問題がありそうです。 また鈴木さんの置いたカードには「多額の借金」を表す内容があり、私がそれを伝えると彼は激しく動揺しました。
「うん、ちょっと親に……ね。君も知ってるよね?」と洋子さんのほうを向いて、彼は弁解がましく言います。

洋子さんも彼の言葉にうなずいていましたが、普段からそれを不快に思っている様子が明らかでした。 最後に、「現在は一緒に住んではいないので、お互いの個性や欠点がさほど問題にはなりませんが、これから結婚し、良い家庭を築こうと思うなら、お 互いにかなりの努力が必要ですね」……と、私はお伝えしました。

鈴木さんは、思い込みで行動しないこと。自分の悪い癖を直そうと努力すること。 洋子さんは、できるだけ正直に自分の考えや思いを、人に伝える努力をすること。

その後…… このふたりの結婚はなくなったと、鈴木さんを紹介してきた知り合いから、報告がありました。 ふたりが別れた大きな理由は、鈴木さんの借金でした。
彼は両親からだけでなく、友人や金融会社からも相当な額を借りていたようです。

もしかしたら、私の診断が引き金になった可能性もあるかもしれない……と、私の知り合いは言いました。 ですが、相性の合わない者同士が無理に関係を保たせる方が、私にとっては不幸のように思えます。
特に洋子さんにとっては、懸命な判断だったのではないかと、私には思えてなりません。
           診断中に本気で怒り出したデザイナー
2016.05.24
約50年のカラーセラピスト生活の中で、数多くの人に出会いましたが、その中でも強烈な印象として心に刻まれている方が何人かいます。

その方は知人の紹介で私のオフィスを訪れました。職業はグラフィックデザイナー。40代前半、現在所属しているデザイン事務所からの独立を考 えていました。
今、独立するのがよいのか、それとももっと先に延ばすべきか。方向性を探るために私のところに相談にいらした……という経緯でした。

私の診断では、56色・各色9枚ずつ計504枚の色カードを使用します。カードは正方形で、56色の中から9枚を選んで、箱形に並べて頂きま す。同じ色を複数選んでも構いません。
私は504枚のカードが収められたアクリルケースをテーブルの上に置き、スタート前に、「バランスは考えず、心のままに色を選んでください」 と彼に伝えました。
デザイナーの男性は、ざっと全体のカード眺めた後、何枚かのカードを手に取りました。ひとつひとつの色をじっくり見てはケースに戻し、そ れに近い色を選んでは置き、戻し……を繰り返しました。また箱形に配置をしてからも、何度もやり直しました。色の場所を左右入れ替えたり、置 いた後で微妙に薄い色に取り替えたり……と、決定するまでにかなりの時間をかけていました。
彼が色カードを吟味する様子は、とても慎重、真剣で、まるでふだんの仕事ぶりを見ているようです。私のほうに向き直り、彼が「終わりまし た」と、言うまでに10分は要したでしょうか。それでもカード配置にはまだ納得がいかないようで、心残りがあるような表情でした。

card
私は置かれた9枚のカードを手で崩し、元のケースに戻しました。そして彼に「もう一度最初からやり直してください」と、伝えたのです。一 瞬彼の体は固まり「なぜ?」と、険しい表情で私の顔を見返しました。
「これは仕事ではありません。心のままに色カードを置いて下さいと申し上げたはずです。ここにあなたの素直な感情は見えていないので、診断は できません」と、私は伝えました。
彼は苦虫を噛み潰したような表情で、再びカードを並べ始めました。おそらく自信を持って造り上げた作品を、壊されたような気分なのでしょ う。ですがそんな彼の不快そうな表情はすぐに消え、再び色カード選びに集中し始めました。私が前にいることも、忘れているような集中ぶりで す。この様子を見ているだけで、彼は仕事を愛し、大切に作品を作り上げる、良いデザイナーだということがよくわかります。
今度は前回よりも半分以下の時間で、色カードを並べ終わりました。ですが、見てみると、多少の色の濃淡は異なれど、先ほどの配置とニュア ンスがよく似ています。とてもスッキリとして、好感度の高い、センスのよい色配置だなと感じられます。私は再びカードを手で崩しました。
「もう一度並べ直して下さい。今回のものも、やはりあなたの素直な感情が見えません。もっと直観的に、あまり時間をかけずに選んでくださ い。色の位置も、置いた後でバランスを考えて配置し直す……ということは、いっさいなさらないでください」と、彼に伝えました。
さらに、「感覚的に位置が違う……ということで置き換えるのは構いません。ですが、あなたの場合はデザインバランスを考えて、置き換えて いるように見えます。それでは、素直な感情が見えないのです」と、伝えました。
すると彼はいきなり机をドンと叩き、「それならそれで、最初からそう言ってくださいよ! 今までやった2回の作業は、まったく無駄じゃないですか!」と怒り出したのです。
彼の怒りは、それは激しいものでした。最初から必要なことを私がちゃんと伝えておけば、彼は間違った方向には行かなかった……と主張した のです。
さらに、カードを並べるにしても、彼は熟考の末に出した結果なので、それを一瞬のうちに私が手で崩したことが、許せないようでした。

「この診断では、最初にすべてをお伝えすることはしません。カードの選び方、並べ方をお伝えしたら、被験者の方がそれをどのように判断し、ど のようなプロセスでカードを配置するかも、診断材料のひとつなのです」

「つまりカードを置くところから、診断は始まるということですか?」

「そうです。ちゃんと2回置いていただいたカード配置は、私の頭に入っています。そこには、あなたの社会人としての、またデザイナーとしての 仕事ぶりやポリシーが現れていました。決して無駄になってはいません。
ですが、今回のご相談をより有益なものにするためにも、もっとあなたの内面を表現した、3回目のトライが必要なのです」

私の言葉に、彼の怒りは鎮まったようでした。そして一服しにオフィスの外に出て行った後、戻ってきた時は、穏やかな表情に戻っていました。
「パッパと置けばいいんですね? パッパと」
「そうです。最初に感じたままに、パッパと……」
3回目の配置は、1分もかからず終えました。前2回とはまったく異なる配置です。3回目は重く暗い色が増え、中心部には真紅のカードが置 かれました。前2回では、赤いカードが置かれても、他の色を隣に置いた後、ケースに戻してしまうシーンが何度かありました。

彼の中心部には、赤のカードに象徴される、表現したい心、自己主張をしたい強い気持ちがあり、それが今の彼を支えているのです。赤のそばに は、社会的にもっと上に登りたいという強い欲求を表す色が置かれ、野心と自信が現れていました。
前2回のカード配置では、自分の本質を表さないまま、軽快で明るく、シャープな印象のカード配置にまとめられ、プロフェッショナルな意識が見 えました。

3回目の配置では、野心や欲求だけでなく、思い込みが激しく、自分の考えにこだわり過ぎる点も明らかとなりました。人とのコミュニケーション や、感情コントロールが苦手。金銭面、人間関係での具体的な悩みも抱えており、体力的にも最近は自信を失っているようでした。

聞いてみれば、現在の事務所では彼を指名するクライアントが50%を超えているとのこと。チームプレーよりは、個人プレーのほうが彼のセンス を生かしやすく、また経済的にも、独立のメリットがあることは明らかです。
ただし、現事務所と余計なトラブルを起こさないように、昔からのクライアントの仕事を受けるならば、マネージメント料を現事務所に支払うなど の方法を提言しました。
彼の苦手とする人間関係を円滑にする工夫、「根回し」や「気遣い」を、丁寧に根気強く行うことは、これからオーナーとしてやっていくための必 須条件である……と、アドバイスしました。

ふだん仕事で「色」を扱うデザイナーやスタイリスト……といった職業の方は、「自分の自然な感性に従って色を置いて下さい」と申し上げても、 なかなかそれを、カード配置に表すことができません。
優秀なデザイナーであればあるほど、無意識のうちに色の好感度を考え、バランスを考え、自分の心とほど遠い色を置いてしまうことがあるので す。

カラーセラピーでは、大人が被験者の場合、職業的な習性も踏まえて診断を行わなければならず、それがなかなか難しいところでもあります。
             私にとっての色彩診断とは
2016.04.13
私が行っているRAYSカラーセラピーは、今年で49年目、来年で50年になります。
よく占いと思われることが多いのですが、このメソッドには統計学的な根拠があり、色に対する生理的な反応を基に、分析・分類した心理学で す。この診断法は、心理学の1ジャンルとして古くから存在します。私はこの古い診断法を基に、RAYSカラーセラピーとして構築し直し、 約50年という長い時間をかけて現在のメソッドを確立しました。

RAYSカラーセラピーは診断術ではありますが、私にとっては学びのツールでもありました。そして最も大きな要素は、コミュニケーション ツールとしての役割です。
診断を行うとよく感じるのが、自分が相手に対し最初に抱いていたイメージと、結果が違う……ということです。それによって、自分がいかに 相手に対し、先入観を持っていたか……ということを気づかされるます。と同時に、色診断を行うことは、自分のうかつさと傲慢さを反省し、 初心に戻るきっかけとなっています。

man&woman

元来、人間は物事をパターン化して考えがちです。無意識のうちに、この人はこういうタイプ、この人はこういうタイプ……という風に決めつ け、相手との関係や未来に起こることを予測します。またそうやって決めていかないと、考えを先に進められない……というのも確かです。

他人をパターン化して考えるという傾向は、人間の自己防衛反応ではないかと、私は考えています。相手のキャラクターをわからないままに置 いておくのは、不安なものです。自分の限られた知識の中で状況を分析、パターン化したほうが、精神的に余裕が持てます。場合によっては、 相手の優位に立てます。
程度の差こそあれ、人間である以上は誰でもが持っている反応ではないでしょうか。

統計的に言いますと、社会人としてキャリアを積み重ね、多くの人と接した経験があればあるほど、つい慣れ親しんだパターンの中で、パッ パッと判断してしまいがちのようです。
また、人に対する期待感が高く、深く傷つきやすい人も、パターン化までの時間が短いというデータがあります。

ですがこのパターン化、実際はどうでしょうか。相手の位置づけは、本当に正しいのでしょうか。自分自身を振り返ってみれば誰でもわかるよ うに、人間の心というのは、それほど単純なものではありません。多種多様な面を持った、実に複雑な生き物です。
ですので、相手に対したとき、簡単に決めつけて未来を予測したり行動したりすると、想定外の結果になることも、もちろんあり得るわけで す。

思いやりのつもりで言った言葉が、実は相手を傷つける結果になっていたり。自分の家族の面白ネタを話すことが、相手には自慢話に聞こえて いたり。自分の自信のなさを素直に口にしたら、相手には嫌味に受け取られていたり……。
これらはすべて私自身の経験です。色診断をしていないときの私は、安易な決めつけと希望的観測に乗っかっての言動を繰り返す、実に軽率な 人間なのです。
ところが、診断士として被験者の方に向き合う時には、まるで別人のように「可能な限りニュートラルでいよう」とする自分がいます。

より良いコミュニケーションというのは、相手との共通言語を見つけ、素直に相手の言葉に耳を傾けられる関係です。相手の気持ちに寄り添え る関係です。
「自己防衛本能」に邪魔されずに、コミュニケーションの扉を開く……それが私にとっての色診断なのです。
           色彩診断における男性と女性の違い
2016.03.28
私は、過去約50年の間に、数多くの方々の色診断を行ってきました。
私の診断経験から極めておおざっぱな分け方をすると、女性は9割以上の方が、色彩心理診断というものに興味を持ち、また自身の分析にも積極的 で、大変素直な姿勢で診断に向き合ってくださいます。
男性の場合は、女性のように手放しで診断に向き合う方は、多くはありません。
一応、7割以上の方が興味を持って話を聞いてはくださるのですが、自分の診断をしてほしい……という積極性は、あまりありません。
男性の場合、ご自身の希望で診断に臨む方は少なく、また診断の運びとなっても、必要以上に身構えたり、異様に緊張している方がいらっしゃるの も男性の特徴です。

世の中には、診断や分析といったものを頭から信じない方がいらっしゃいますが、分析、診断に対する拒否感情は、圧倒的に男性のほうが多いよう です。
私には、女性の場合、「結果を信じる」という前提で診断を受けられているように思えます。
男性の場合は、すべてではありませんが、「結果はあてにならない」という前提で受けているように感じるときがあります。

man&woman

女性は診断を通して、「自分を理解してもらえること」を、喜びと捉えているような気がします。一方男性は、自分の心や感情を分析されたり、ま た評論されたりすることを嫌うようです。
「あなたはこういうタイプ」と決めつけられることが許せない……という方もいらっしゃいます。「簡単な診断法で、人を分析分類することは、安 易で無責任な行為だ」と、実際に詰め寄られたこともありました。

また、診断結果については、稀に信じてくださらない方もいて、横で聞いている奥様が「的を得ている」とおっしゃるのに、診断を受けたご本人 が、頑として認めないケースもあります。
診断結果が的を得ていればいるほど、プライドが傷つき、また自分の弱点を人に知られることが恐いのかもしれません。または、恥ずかしいという 感情が強いのかもしれません。
こういう方は、ご本人の希望ではなく、家族の希望や会社の命令で色彩診断を受けるケースが多く、私も言葉遣いに細心の注意をはらいます。

ただ、男性の場合、いったん興味を持ち始めると女性以上に積極的になり、深く掘り下げ、仕事に活用するパワーを発揮するようです。
私の色彩心理診断では、弟子をとることもありますが、その中に男性がふたりおりました。彼らは大変研究熱心で、仕事の上で、色彩心理診断技術 をおおいに活用しました。
色彩心理診断を学んだ男性のひとりは、テーマパークのアトラクションを企画、好評を博しました。もうひとりは、外資系英語教材会社の営業マン として、セールストークに利用。会社でトップの営業成績を収めてから起業し、港区長者番付のトップに躍り出たこともあります。

私の過去の経験では、色診断の際に男性と女性の違いは顕著でした。ですが今の時代、だんだんその性差はなくなってきているかもしれません。
現在、私には色彩心理診断を学ぶ4人の弟子がおり、いずれも女性です。
皆、仕事を持ち、社会貢献意識や理想も高く、心理診断の技術を仕事で生かそうと、必死で学んでいます。その熱心さ、彼女達のエネルギーに圧倒 される日々を送っている私は、大変な幸せ者といえるでしょう。


             夫の心理を知りたいと願った妻
2016.02.26
色彩診断は、予約を頂いた当日に初めて被験者の方にお会いし、その場で診断を行うことが普通です。予備知識なしにダイレクトに診断に入っ たほうが、ニュートラルな立ち位置で被験者の方に向かい合えるので、いつも可能な限りそのようにさせて頂いています。
ですが、中には診断前に打ち合わせを行う場合もあります。それは、ご相談にいらした方が診断を受けるのではなく、被験者がその方の伴侶や お子さん、知り合いの方だったりする場合です。

ある時、10数年連れ添った夫の心理を知りたいので、診断を受けさせたいと、私を訪ねていらした方がいました。依頼者の女性は金本優子さ ん(仮名)。38歳の専業主婦の方で、ご主人は41歳で会計士をやっているというお話でした。
その際、診断はご夫妻のご自宅で行い、ご主人には私を友人として紹介させてほしいとのご希望でした。つまり、ご主人に心理診断を行うこと を伏せたいというのです。

彼女に理由を聞いたところ、1年ほど前からご主人との会話がなくなったとのこと。最近はご主人が何を考えているのかわからず、浮気を疑っ てもいるが、ご主人にそれを正面切って訊ねることができず、悩んでいるとのことでした。
私を介して夫婦の会話を取り戻したい……というご依頼のようで、正直これには、かなり困惑しました。私は夫婦問題のカウンセラーではない し、まして500枚近くのカードを使用する色彩心理診断を行う場合、ご本人の了解なしに、進めることはできないからです。

私は、ご自宅にお伺いするのは構わないが、診断に関しては、演出したりごまかしたり、嘘を言ったりすることはできないと、お伝えしまし た。また、真意を伏せて診断を行っても、それが良い結果に繋がるとは思えない……という、私個人の考えもお伝えしたのです。

その1週間後……。私は金本優子さんから、ご主人が、色彩心理診断を受けることを了承したという連絡を頂きました。優子さんのお話では、 ご主人は、心理診断のようなものはまったく信じず、また他人のアドバイスもいっさい受け付けない性格だそうです。それが最初、心理診断で あることを伏せたがった理由でした。
ところがなぜか今回はご主人が診断を受けることを了承、私はご夫妻のお宅をお訪ねすることになったのです。

結ばれた手

ご主人の孝さん(仮名)は、優子さんからお聞きしていたのとは、まったく異なる印象の方でした。エリート街道をまっすぐに歩いて来た方 で、経済力もあり、自信に満ち溢れ、どちらかといえば傲慢なタイプをイメージしていました。
ところが、実際のご主人は、500枚のカードの前で途方にくれたような表情を見せ、私の目には、草食系の臆病な動物のように見えたので す。

診断の際、私は優子さんに、ご主人と二人きりにしていただくように、お願いしました。そして、カードを選んでいる時は、私はご主人に背を 向けて座りました。
他人の目を意識せずに行った方が、より正確に診断できると判断したからです。

診断結果で、ご主人は大変な苦悩を抱えていらっしゃることがわかりました。
細かい事情はわかりませんが、現在所属している会計事務所の中で、以前のような権勢を振るうことができず、すっかり自信を失っている状態 でした。
またそれが肉体的にも大きな影響を及ぼし、ご主人は一時的な性的不能に陥っていたのです。

そのため、夫婦の営みがなくなって約1年。お二人はお互いにその問題を口にすることができず、それがますますご主人の内面に悪影響を及ぼ し、悪循環となっていたのでした。
ところが、結婚当初からご主人は妻に対して強気のポーズを崩せず、また奥様も一歩控えて夫についていくという姿勢を崩せなかったため、心 を通わせる会話を失ってしまったのです。

優子さんの悩みは、夫婦生活がなくなってしまったことの不安でした。それを口に出すことが恥ずかしく、ストレートに診断士の私にも伝える こともできず、「さりげなく主人の真意を探ってほしい。会話を取り戻したい」といった、曖昧な依頼になってしまったのです。

私は、カードに現れた状況をシビアにお伝えすることにしました。
その結果は、ご主人の自尊心を粉々に砕いてしまったかもしれません。ですが、目の前にある状況はごまかしようのない事実で、それを認めな い限り、問題解決には一歩も踏み出せません。
ご主人の仕事上の悩みをなくすことはできませんが、せめて家庭では鎧を脱いでほしいと、私はお伝えしました。
すると、ご主人は「私もずっと、そうしたいと思っていました。キッカケがほしかった」と、おっしゃったのです。

ご主人の了解のもと、私は診断結果を奥様の優子さんにお伝えしました。
優子さんは、自分が長い間、何も知らずにいたことを恥じ、またご主人を大きく誤解していたことを悔やんでいました。
今回、ご主人が心理診断を受ける気になったのも、それだけご自身が追いつめられているからで、また、ご主人が溺れそうになる寸前に、奥様 の助け舟が間に合った形と言えそうです。

その後、おふたりが何を話し合ったのか……また、夫婦仲が改善できたのかどうかは知りません。
ですが、毎年頂くおふたりの年賀状から、きっと山は乗り越えられたのだろうな……と、想像している私です。


         自分と対話をするための「色」というツール
2015.12.10
「最近うちの娘の無気力ぶりがひどくて、なんに対しても『どうでもいい』という態度なんです。大学2年生の20歳なのです が、最近は学校も休みがちで、このままだと、ひきこもりになってしまうのではないかと心配です」

ひとり娘とのコミュニケーションが思うようにいかず、悩んでいらっしゃったお母様から、こんな相談を持ちかけられたのは、今から 10数年ほど前でした。お嬢さんは半年前に、ボーイフレンドと別れたことがキッカケで、かなり落ち込んでいたとのこと。
それが半年近く過ぎても回復せず、自殺するような気配はないが、外界に対して意欲や関心を持たなくなり、まる、生きる意欲をなく してしまったようだ、なんとかならないでしょうか……というお話でした。

数日後、お母様と一緒に私の事務所を訪れたSさんは、ほっそりとして肌が白く、線が細い印象の、とても奇麗なお嬢さんでした。た だ、真っ直ぐこちらを見ることはなく、口数が少なく、何を聞いても能面のように無表情で、ポツリポツリと答えるだけでした。確か にお母様がおっしゃるように「抜け殻のようで、生きる意欲をなくしている」という印象がありました。
ですが、お母様の意見に逆らうような振る舞いもなく、これまでもお母様と一緒に病院でカウンセリングを受けたり、ビタミン剤 や軽い抗うつ剤の処方を受けたりと、周囲の勧めにはおとなしく従っていたようです。私の色診断を受けることについても、特に抵抗 感もなく、ですが同時に興味も関心もなく、言われるままついてきた……といった様子でした。

成人に行う色診断は、被験者側が色によって心の内側を見せることを、ある程度了解して進めるものです。ところがSさんのように、 最初から完全にシャットアウトした状態では、診断の進めようもありません。ですので私は、この日は色彩心理診断を行わず、Sさん に宿題を出すだけに留めました。
woman

Sさんに出した宿題とは「塗り絵」です。
私は色のついていない、線描きの絵の束をSさんに渡し、毎日必ず色鉛筆で色を塗るように言いました。そして、最低でも1週間に1 枚は完成させるように……と。Sさんは、素直に受け取り、「わかりました」とポツリ。お母様は、診断を行わないことに、今ひとつ 納得がいっていないようでしたが、「今診断を行っても、正しい方向性は出せないので」という私の言葉に納得し、「塗り絵」の完成 に協力することを約束してくれました。

近年では、大人が行う「塗り絵」の「セラピー効果」……というのが見直され、話題になっています。ですが、今から10数年前は、 ごく一部の研究者が試験的に使うだけで、現在のようにストレス軽減効果や、リラクゼーション効果は証明されていませんでした。

Sさんの場合は、この「塗り絵」が大きな効果を発揮したのです。親に言われるままに始めた「塗り絵」でしたが、実は「塗り絵」は 「受け身の作業」ではなく、色鉛筆を選ぶ段階から「能動的な作業」となります。つまり、自分の意志を表面に出したくないSさん も、何色を選ぼうがそれは「自分を強く意識する」ことになります。「塗り絵」は、見た目は静かな作業に見えますが、実は大変アグ レッシブな行為でもあるのです。

Sさんの「塗り絵」は、最初はおずおずと、静かな色合いでまとめられていましたが、回を重ねるうちに、だんだんビビットに、激し い色使いに変化してゆきました。几帳面な性格を表す塗り方は、相変わらずでしたが、塗る道具も色鉛筆からクレパス、マーカーと変 化していき、強い色使いに変化し……彼女の内面で滞留している怒りの激しさが、徐々にうかがわれるようになりました。

2か月も過ぎる頃には、「塗り絵」は、当初の完成予定の数倍以上となり、Sさんの様子も大きく変わりました。そして、初めて本人 の意志で、私の色診断を受けることが可能になったのです。

その後のSさんとのセッションについてのお話は、また機会にゆずることにいたしましょう。
感情を表に出さないことで、傷つきやすい自分自身をプロテクトしてきたSさん。一見、敷居が低いように見えた「塗り絵」が、実は 自身の感情を引き出すキッカケなのだと気づいたのは、いつ頃からでしょうか。

正規の色診断を受ける前に彼女が「うまく先生に、だまされましたね」と、笑いながら言ったのが、とても印象的でした。
            サプリメントカラーの効能と限界
2015.10.09

私は、診断をさせて頂いた後、その結果を見て、その方のよりよい暮らしのために、どんな色を身の回りに配したらよいか……のアド バイスを行います。これを「サプリメントカラー」と呼んでいます。 診断をした方から「サプリメントカラーは、どんな効果があるのですか?」と聞かれることが多いので、その効能についてお話ししましょう。

「サプリメントカラー」は、その人その人の個性に合わせてご提案をします。お医者様からもらう薬が、病気によって異なるのと同じ ようなものです。おもしろいことに、「サプリメントカラー」は、その人の「嫌いな色」または「苦手な色」の場合が多くあります。

大人を診断した場合、色の好みは、その方の人間関係を表すことが多くあります。バラエティに富んだ色を数多く選ぶ人は、数多くの 他人の個性や価値観を受け入れるタイプで、人付き合いがよい人です。 興味や趣味も幅広く、バラエティに富んでいます。
一方、選んだ色の傾向が少ない人の場合は、人付き合いも、趣味も、あまり手を広げることをしません。 無理をせず、物事を深く極めるタイプで、好き嫌いもハッキリしています。

「サプリメントカラー」は、それを身につけることで、日常とは異なる視覚刺激を受け、ふだんとは違う自分の存在を意識します。 「サプリメントカラー」は、潜在意識に影響を与えるサブリミナル効果を狙っているのです。

サプリの画像


自分がこれまで身につけたことのない色の服を着たり、物を持ったりすることで、「これまでとは異なった価値観を受け入れている自 分」を意識します。それを日々積み重ねていくと、心が柔らかくなり、これまで許容できなかったことを許容できるようになります。
「苦手なものが減っていく」のは、人が生きて行く上で、楽になる方法のひとつでもあります。

ですが、いくら「サプリメントカラー」を身の回りに配したところで、その効果は当然限界があります。 大変シリアスな悩みを抱えている人、並外れたエネルギーを内包している人、気持ちが分散されやすく意識の集中が苦手な人(わかりやすくいうと、落ち着きのない人)などに は、「サプリメントカラー」はあまり効果がありません。

例えて言うなら、「サプリメントカラー」は、お医者様が出す薬のような効果はなく、毎日いただくハーブティーのような存在なのか もしれません。即効性はないのですが、少しずつジワジワと健康に効くような、「意識」に働きかけるサプリメントなのです。
自分が身につけたことのない色の服を着たり、持ったことのない色の小物を持つ……ことは、意識の変化をもたらします。 ぜひ皆様も試してみてください。
           大人並みの感性を備えた小学生のケース
2015.08.23

私は過去、多くのお子さんの色診断を行ってきました。ご両親がお子さんとうまくコミュニケーションが取れない場合。また、お子さんの能力 を測りかねている場合などに、色診断がその仲介役を果たすことがあります。

「小学2年生の息子なのですが、とても難しい性格で、いつも何かにイライラしています。言葉があまり達者ではないので、いったい何が気に 入らないの か、私達にはよくわからないんです」

このお子さんの場合は、人見知りが激しく、最初は私と目を合わせることもなく、口もほとんどきいてくれませんでした。ところが色診断が始 まると、 500枚近くの色カードに興味津々、夢中で手に取り、並べ始めたのです。

また、色彩に関する大人顔負けの繊細な感性も見せてくれました。たとえば、緑を選ぶ場合も、色の微妙な違いにこだわり、自分の納得のいく イメージになるまで飽くことなく並べ替えるのです。ご両親のお話から、いつも落ち着きがなく、集中力に欠けるお子さんのような印象を持っ ていましたので、これは意外な発見でした。

悩む少年の画像


約30分後、同じくらいの年齢のお子さんでは考えられないほどの時間をかけ、彼の色カードの配置が終わりました。その配置ではっきり わかったのは、インプットとアウトプットのバランスの悪さでした、つまり、感受性の豊かさ故に、彼の頭の中には多くの情報が流れ込む のに、それに伴う感情を、うまく外に吐き出せないでいるのです。

彼を戸惑わせ、悩ませていた原因は、大人並みの成熟した感性が、小学2年生の体に宿っていたということでした。社会の中での身の処し 方や、自分の感情を表現する語彙は年齢相応ですので、それではバランスのとりようがありません。同時に、配置されたカードには、虚弱 体質からくる体の慢性的な不調も現れていました。爽快感、健康感のない体調では、日常生活にさらに負荷がかかってしまいます。
私は彼の診断結果をご両親に伝え、できる限り体調が良くなるよう、日常生活に気をつけるようにお願いしました。インプットとアウト プットのバランスの悪さは、成長と共に整えられてくるので問題はありません。ですが、大人になるまでの長い間、当の本人は、苦しみ続 けることになりますので、そ れがねじ曲がった方向に向かわないよう、できる限り自己表現ができる環境に身を置いてはどうかと提案をしました。
自己表現ができる環境とは、つまり創造的な趣味を持つということです。美術でも音楽でも、また文章を書くことでも、自己表現を求めら れる環境に身を置くと、アウトプットできない辛さを、かなり軽減することができます。

色診断を行った当時、小学校2年生だった彼は今年大学を卒業し、社会人になりました。色診断を体験して以降、ピアノを習い始めた彼 は、憧れだったレコード会社に就職。自身が演奏家の道に進むのではなく、アーティストたちのマネージメントやプロデュースを行うのが 夢なのだと語ってくれました。

「自分の中にある爆発的なエネルギーが、やがて作品という形となって出てくる。そのプロセスに触れるような仕事ができれば最高で す!」


           色診断が当たるケース、外れるケース
2015.07.03

私が色診断に出会ったのはまだ10代の頃でした。それから50年近く色診断を行い4000人を超える人を診てきました。皆様に知っていた だきたいのは、私が行っている色診断は、実は「占い」ではないということ。雑誌やネット、テレビの企画などでは、「占い」のほうがわかり やすいので、そのタイトルを使うことが多いのですが、実際は色に象徴される人間の意識を基に診断を行う「心理学の1ジャンル」であり「統 計学」です。色診断の体系を踏まえ、 人を見る経験を積めば、8割から9割は当たって当然……の技術といえるかもしれません。

ところが、色診断を行っていて、稀にですが、大きくはずれてしまうことがあります。それはほとんど、私が相手をよく知っている人を診断し た場合なのです。

私の行う色診断が「占い」と異なるのは、この点です。相手の顔を見ながら、自分の診断が当たっているかどうかを、相手の表情から探りなが ら進める…… これは、占いを行う場合の常套テクニックです。ですが、この方法をとると、色診断の場合はうまくいきません。また相手の情報を、私が知り過ぎている場合もうまくいきませ ん。相手のことを知らなければ知らないほど、また診断時に相手の表情を見ないほうが、診断精度は高まるのです。

それはなぜでしょうか。
つまり私の「先入観」や「予断」が、診断内容に影響し、精度を落とすということなのです。

card


私が色診断を行う場合、カードの配置を見ながら診ていくと、「あれ?」と思うことがあります。例えば診断する相手が友人で、相手の性 格やライフスタイルを私がよく知っているような場合です。「考えられないような要素」が、診断結果に出たりすると「あれ?」と思って しまうのです。
私が知っていることとまったく異なる結果が出た場合、その結果をそのまま認めるには抵抗があります。私も人間ですので「もしかした ら、私の診断が間違っているかもしれない」と思い、ついソフトな表現になってしまいます。

つまり、私があらかじめ知っていた情報を優先させた結果、「ひっかかる要素」が出ても、それを相手に伝えなかったことが何回かあるの です。

ですが、その結末はどうだったのでしょうか。

実は、何年も経ってから、カード配置に現れた結果のほうが正しかった……と、知らされることが何度もありました。以来、診断の精度を 上げるため、予断、先入観を持たないように気をつけ、できるだけ素直にカード配置を読むよう心がけています。
でも実際、これはなかなか難しいことで、色診断を行うことは、私自身の心を鍛える訓練にもなっているのです。

          人の心は未知の可能性に満ちたもの
2015.06.01

「色診断では、どんなことがわかるのですか?」こういう質問をよくいただきます。一般的な答えとして、私はこのようにお伝えしています。

「略式診断では、その方の基本的な性格や、社会との関わり方がわかります。500枚のカードを使う基本診断では、性格や社会の中での立場 だけでな く、体調や具合の悪い部位、今気になっていること、将来的に起こりそうな問題……など、より細かいことがわかります」

正直に申し上げますと、500枚のカードを使った基本診断でも、すべての方の体調が色カードの配置に現れるわけではありません。むしろ、 その方が今最も気になっていることが、カード配置に現れると言ったほうがいいかもしれません。

たとえば、お姑さんとの険悪な関係で悩んでいらっしゃる方がいます。その方にとっては、今現在最も苦しんでいることですので、カードの配 置には、その 「強い思い」が全面に広がっています。そのため少々の頭痛や胃の痛み、足が疲れているなどの体調の変化は、目先の大きな悩みの後ろに隠れてしまい、カード配置に現れないこ とがあります。

一方、差し当たって大きな問題を抱えていない方の場合は、バラエティに富んだカード配置になります。友人や家族との関係、気になる体調や その部位、自分がやりたいこと、不安を感じていること……など、いろいろなことが過不足なく配置され、それだけで「バランス感覚が保たれ ている、よい精神状態」ということが判断できます。

50年近く色診断を行っていて常に思うことは、人の心は測りきれないし、捉えきれないということです。診断士がこのようなことを、言って はいけないのかもしれません。ですが、それだけ人の心は複雑で、深く、重く、また未知の可能性に満ちたものなのだと、私は思います。




    色彩診断コンテンツ



  佐野みずき・診断ブログ Pick Up


■ 今村昌平監督が選んだ「野心」の色>>
■ スティーブン・セガール氏の「二重人格」の色>>
■ 美輪明宏さんの「紫の部屋」>>
■「超能力少年」たちと過ごした日々>>
■「ロス疑惑」の三浦和義夫妻が選んだ色とは?>>
■ ブルース・ウィリス氏が選んだ「色」とは?>>
■ 松田聖子さんが選んだ「色」とは?>>
ページのトップへ戻る